博士への長い道TM
- 東京大学 計数工学専攻 (課程博士) の場合 (2002 年度版)


言うまでもないかも知れませんが,ここのパクリ であります.

この文書は, 東京大学 大学院工学系研究科 計数工学専攻 の博士課程を, 2003 年 3 月に修了するケースについて記述したものです. で,計数工学専攻というのは既に消滅してしまったので (注: 大学院ではなく工学部の方の計数工学科は現存します), この情報が直接的に役に立つ人はいないのかも知れません. でもまあ,後身である 大学院情報理工学系研究科 システム情報学専攻 / 数理情報学専攻 もだいたい似たような感じになるのではないかとは思いますけど. いずれにせよ,内容が無保証であるのは言うまでもありません.

もくじ

だいたいの流れ

大雑把に書くと,3月修了の場合,

といった流れになるようです.以下,詳細に見て行きましょう.

詳細 (時間軸に沿って)

Thu Sep 19, 2002

Fri Sep 20, 2002

Fri Oct 4, 2002

Mon Oct 7, 2002

Tue Oct 8, 2002

Mon Oct 14, 2002

Sat Oct 19, 2002

Tue Oct 22, 2002

Wed Oct 30, 2002

Mon Nov 4, 2002

Tue Nov 5, 2002

Wed Nov 6, 2002

Fri Nov 15, 2002

Mon Nov 25, 2002

Tue Nov 26, 2002

Tue Dec 10, 2002

Thu Dec 12, 2002

Fri Dec 13, 2002

Mon Dec 16, 2002

Thu Dec 26, 2002

Thu Jan 16, 2003

Tue Jan 21, 2003

Fri Jan 24, 2003

Fri Jan 31, 2003

Mon Feb 3, 2003

Tue Feb 4, 2003

Mon Feb 10, 2003

Wed Feb 12, 2003

Thu Feb 13, 2003

Fri Feb 14, 2003

Tue Feb 18, 2003

Thu Feb 27, 2003

Fri Mar 7, 2003

Wed Mar 12, 2003

Fri Mar 28, 2003

〆切一覧

各提出物等の〆切は,判明している範囲でだいたい以下のようになると思われる. いわゆる 真の〆切的には,さらに冒険できるものもあるかも知れませんけど.日付 はもちろん私の場合.

何を? いつ? どの程度?
論文審査委員の決定 9/20(金). だったのだけど,多分次の月曜とかに出したんじゃないかな? これは完全確定でしょう. 一応予備審査後に変更のチャンスがあるが, そんな恐れ多いこと普通できませんて. (先生の側の都合というのはあるのかも知れませんが)
D論のネタ 予備審査当日(11/6) 落とされない程度
本審査当日(1/21) 落とされない程度
論文題目 正式提出日の直前(12/12) この時点で確定のはず.もう変更のチャンスはないんじゃないかな.
論文表紙 正式提出日(12/13).この時点で中性紙への印刷を指示される だと思ってたんだけど,製本提出のときにすり替えても問題なさそう. まあタイトルとか氏名とかを変えられるわけじゃないし, 正式提出日に出さないわけにはいかないので, 実質的にはこれが真の〆切と思ってよかろう. あまりドラスティックにデザインが変わったりすると, 何か言われるかも知れないし.言われないかも.
履歴書・論文目録 正式提出日(12/13) 一応,1月末に修正のチャンスはあるようだが?
論文本体 予備審査用: 予備審査(11/6) - X 日,X = 7 が標準らしい 落とされない程度. 出さずに逃げ切る(当日に発表資料を配るだけ)人もいるようなので, 真の〆切ではないかも.
教務提出用: 正式提出日(12/13) 結局そのまま返って来るので,出しさえすればよいようだ.
本審査用: 本審査(1/21) - X 日. X = 7 が標準らしいが.X = 5 でも大丈夫だった(経験談). もちろん先生によるのだろう. 落とされない程度.
製本用: 一括製本の〆切日(2/14). (もしかするとこれをミスしても,自分で特急製本すればリカバーできるかも?) あとあと後悔しない程度.
論文要旨 1 月末日 ウェブ に載っても恥ずかしくない程度.
審査結果の要旨 指導教官の提出期限が専攻会議直前(2/13). だからそれより前のどこかで草稿を渡すことになるはず. 指導教官に「ちゃんと書けよなー」とか小言を言われない程度(ぉ
単位移行手続き 2月上旬.(移行が必要な人) 一応,この時点で確定のはず. (希望した単位が認められなかったりした場合は, どこかでリカバーできるんだろうか?)

ちなみに,毎度ばかばかしいTM 論文本体のページ数のお話ですが, 一応 100 ページ程度が標準とされているらしい.でも 30 ページ未満(!)で本 審査通ってる強者もいるので,まあページ数なんてどうでもいいということのよ うです.審査でのプレゼンテーションが肝というわけですね.

ページ数の推移

書き始めてからのページ数(表紙・目次除く)の推移.あまりこまめに cvs commit してないので大雑把にしか分からないですが:

日付 状況
10/4 空っぽ
10/8 投稿論文とか予稿とかレジュメとかをぺたぺた貼ってみ る.30 ページくらいにしかならなくて愕然とする
10/18 55 ページ
10/26 75 ページ
10/30 予備審査用に先生方に配布した版.103 ページ
12/13 教務室に提出した版.108 ページ
1/16 本審査用に先生方に配布した版.110 ページ
2/14 最終提出(製本用)版.110 ページ (増えてないし)

ちなみにグラフ化するとこんな感じになります:-) 最初に勾配が急なのは,各種元ネタからの copy and paste がメインなため. その後は割と一定のペースなのだが, 予備審査直前にスパートがかかっているのがよくわかる. Earliest Deadline First スケジューラというやつはこれだから(ぉ. そして,予備審査後すっかりやる気がなくなっちゃってるのもよくわかる(激ぉ. いいのかこんなグラフ見せちゃって.

経済事情

学業のことの他に,やはり皆さん(特にこれから進学を考えている人は)気に なるのが経済的なことだと思います.この辺りの話は,どんどん状況が変わり つつあるところなので,書いてる端から内容が古くなっていく恐れがあるので すが,とりあえず私自身や周囲の状況について見聞きした範囲で書きます.

話は大きく,「いかに収入を得るか」「いかに支出を減らすか」に分けられる わけです.

収入源

ざっと次のような感じになるでしょうか.

育英会奨学金

とりあえずこの辺参照

私のときで,博士課程の第一種奨学金(無利子)は,月額 117,000 円でした. よく知られている通り,研究・教育職に一定期間就けば返済が免除される制度が あります.これを借りられて,あとは後述するアルバイトをいろいろと頑張れば, とりあえず生活して行ける経済状態は作り出せました.

当時の状況としては,私の周囲では,希望すればだいたいの人がもらえる ものである,と認識されていました(と,さらっと言ってしまいますが,全国 的な平均から見ると,これはかなり恵まれた環境であったと思います).

これは状況が変わりつつあるものの代表格かも知れません.最近では第一 種は年々採用されにくくなってきて,「きぼう21プラン」と名前を変えた第二 種奨学金(有利子)を借りざるを得ない状況が増えてきていると聞いています.

私の場合は修士課程の 2 年間と D1〜D2 の 2 年間,第一種奨学金を受け取っ ていました.

その他の奨学金

育英会以外にも奨学金を支給してくれる団体はいろいろあるようです. もちろん条件の良いところは倍率も厳しいでしょう. 私自身はもらっていないのでよく知りません.

学内のアルバイト

主なものとして,ティーチング・アシスタント(TA)と呼ばれるものと,リサーチ・ アシスタント(RA)と呼ばれるものがあります.TA は,(主に学部の)実験や演習 などの補助をするものです.RA は,何らかの研究プロジェクトにおける研究活 動の補助をするものです.形としては,東京大学の非常勤職員というものになる ようです.違う雇用形態のものや違う呼び方のものもあるようですが, よく知りません.

どちらも時給制で,私のときは 1,200 円/時間 でした.と書くとどっちも変わ らないように聞こえますが,実は大違いだったりします.早い話が,最終的に得 られる額がぜんぜん違います.

TA の方は,ある特定の実験なり演習なりのコマを担当することになりますので, せいぜい月に 10 〜 20 時間が限界です.

それに対して RA は,例えば週に 20 時間まで,といった勤務条件になっていて, 授業のない時間等をやりくりして,勤務時間を設定するといった形になります. その月のスケジュールによって(例えば出張中とかは当然勤務できないので)増減 しますが,月に 60 〜 80 時間とかは働くことができます.

職務の内容にしても,TA の職務というのは,たいてい自分の研究とは何の関係 もないわけで,しかも準備やら企画・立案やらレポートのチェックやらで,時間 外の労働がどうしても多くなりがちです.一方,RA の方は,もちろん仕事は TA 以上にいろいろふってくるわけですが,通常は自分の研究に少なくとも間接的に は役立つ内容だったりすることが多かったりします(ぶっちゃけ,雇用されてな くても誰かがやらなきゃならない仕事だったりするわけで).

結果として,RA の方がお買い得感は強いというのが私の印象です.まあ個人的 印象ですし,たまたま私の当たった仕事がそうだっただけとも言えます.

さて,このような TA や RA になるにはどうしたらよいのか…ですが,はっきり 言ってよくわかりません.TA とかだと,突然「やってくれ」と言われます.諸 般の事情により断れない場合が多いです:-) RA の場合は,指導教官に希望を伝 えておいて採用を申請してもらったりする(らしい)のですが,落ちる場合もあり ます(はい,落ちたことあります).それ以前に,RA を雇えるようなプロジェク トを研究室が抱えてないとダメとかなのかも知れない.

そんなこんなで,私も D1〜D2 の間は TA や RA を断続的にやらせてもらってい ました.収入は一定しませんが,2 年間分を 24 で割ると,だいたい月に数万円 もらっていた計算になります.

最近の動向としては,研究費で大学院生を雇うことは,だんだんやりやすい方向 に向かいつつあると聞いています.なので,今後は大学院生の収入源としては, より一般的なものになっていくのではないかと予想します.

その他のアルバイト

これはまあ人それぞれでしょう.

私の場合は,幸いにもいろいろと声をかけて頂いて,それなりに大きな収入源と なっていました.実際,日本学術振興会の特別研究員(後述)に採用された D3 の ときより,アルバイトしていた D1〜D2 の頃の方が,(奨学金も含めた,見かけ の) 収入は多かったくらいでした.お仕事を下さった関係各位に感謝します.

原稿料・講演料

この辺は…どうなんでしょう.レギュラーの仕事(連載とか)を持っている人は一 定の収入としてカウントできるのでしょう.私の場合は,ごくまれに入って来る 臨時収入といった感じでした.

日本学術振興会 特別研究員

とりあえず この辺参照

博士課程の大学院生が,その本分である研究活動に対して, まとまった額の給与を受け取ることのできる唯一の手段がこれでしょう (RA の類は,少なくとも建前上,学位のための研究活動は職務になり得ない). 採用されると,研究奨励金として, 月額 205,000 円(平成14年度の場合)が支給されます. これは税法上は給与であって,課税対象です. 所得税は源泉徴収されます. それ以外の地方税や社会保険等は自分で払いに行くことになります.

その他に,科学研究費補助金(年額 150 万円以内)が支給されます.所属する研 究室が予算を潤沢に使えるところであれば,さほど嬉しくはないかも知れません が,そうでない場合は有難い制度と言えます.

なお採用された場合,育英会奨学金は辞退することになります.アルバイトも一 切禁止されます.これは結構痛い.人によっては,かえって実質的な収入が減る 場合もあるでしょう(はい,減りました).とはいえ,自分の研究活動に専念でき て,かつそれに対して収入を得られるという事実には,収入の減少分以上の価値 を認めることもできると思います.

さて,この特別研究員には,任期が 3 年の DC1 と呼ばれる資格と,任期が 2 年の DC2 と呼ばれる資格があります(他に,博士課程修了者用のものもあります が,ここでは除外します).DC1 は,D1〜D3 の 3 年間を対象とした もので,これに採用されれば,博士課程の 3 年間すべてを特別研究員として過 ごすことができます.一方 DC2 は,基本的に D2〜D3 の 2 年間を対象としたも のになります.ただし D3 から採用されるというケースもあります.

応募は,それぞれ採用時期のおよそ 1 年前になります.つまり DC1 に応募する ときは,M2 の頭(5月くらい)に申請書類を提出します.採否が決まるのは,その 年の年末です.つ  ま  り,「学振に採用されるなら博士 課程に行こう,ダメなら就職しちゃえ」という計画は,スケジュール的に難しい ということになります.(不可能ではないです.院試を受けて通っておいて,学 振がダメだったら入/進学を辞退して,学科推薦とかを使わずに自力で就職活動 すればよい.学科推薦との両立は無理ですね.院試との二股は学科が許さないは ずなので)

申請する場合,4 月くらいに一度,申請書類のうちの事務的な部分のみを提出し ます.これには学歴とか,現在および採用後の研究指導者とか,研究テーマ名と かを書きます.具体的な研究計画はまだ書きません.これを大学側がチェックし て,不備があれば赤が入って返って来ます.(申請書類の不備があまりにも多い ため,学振側が大学に事前チェックを要求しているらしい)

この事前チェックは,最近は行われなくなったようです.

本番の申請書は,5 月頃に提出します.申請書の他に,指導教官の推薦書が必要 です.申請書には,4 月に出した事務的な内容(2ページ)に加えて 「現在までの研究とその成果」(1ページ) 「研究計画(目的/内容/年次計画/特色)」(3ページ) 「業績一覧」(2ページ) 「主要な論文の要旨」(2ページ) などを書きます.全部で A4 10 ページくらい.

一般には,DC1 に採用されるには,申請時に主著の論文が 1 報以上,採録が決 定していることが必要と言われているようです.つまり M1 のうちに査読をパス しておくことが必要という計算になります.もっとも,論文がなくても通ってい る人とか,あっても通らない人とかもいるようなので,絶対的な基準ではないよ うですが.

選考結果は,10 月頃に通知されます.パスした場合,第二次選考(面接)に進み ます.ただし面接が免除になる場合もあって,その場合はここで採用が確定しま す.面接は,10 分くらいのポスター発表形式で行われるようです.ちなみに DC1 の場合は面接免除はあり得ないようです.最終的な選考結果は年末(あるい は年始?)に通知されます.

私は,M2 のときに DC1 に応募して,書類選考で落ちました. 論文も主著のものはなかったし, 研究計画もヘタレていたので当然の結果でしょう(ぉ. D1 のときは,受かる気がしなかったので,応募しませんでした. D2 のときは,やはり受かる気はしなかったのですが, 学位取得に向けて研究計画を整理するいい機会だと考えて (なにしろ〆切がないと作業ができないダメ人間なので), 通ったら儲けものくらいの勢いで応募しました. 結果的には,幸いにも面接免除で採用になり, D3 の 1 年間を特別研究員として暮らしました.

そのときの手続き関係などのメモを, 番外編として別ページにつっこんでおきます.

学振特別研究員の採用選考に関しては, 「有名大学だと有利」とか「研究指導者が有名だと有利」 とかいうあやしい噂がいろいろと聞こえて来ます. で,実際どうなのかというと, 私が採用になったってことは, 実際にそういう要素はあるのではないかと正直言って思います. 実力で採用になる程の業績ではなかったはずなので.

支出を減らす

お金の節約のノウハウをここで書く気はないので:-) それはどこか別のところで 学んで下さい.あ,どうしても知りたいですか? じゃあ一つだけ.お腹がすいた ときは,歯をみがくと結構我慢できます.(← お前そんなことしてると死ぬぞ)

さておき,ここで書くのは「授業料免除」についてです.

博士課程の学生は授業なんてほとんど出ないとはいえ,一応学生なため授業料を 納める必要があります.額は 入学年度によって違います が,私のとき(平成10年度に大学院入学)で, 半期 234,600 でした.私大等に比べると恵まれているのでしょうが,それでも 月に 4 万円支払う計算になりますので,結構大きいです.

学部・修士課程までは,授業料免除者の選考は親の収入に基づいてなされます. しかし,博士課程の場合は,

親とは無関係に,本人のみの収入(結婚している人は,本人と配偶者の収入かな?) に基づいて選考してもらうことができます.

で,この条件が意外と厄介なわけです.前者(別居)は住所等からすぐに分かりま すので何の問題もありません.面倒なのは後者(独立家計)です.独立家計である と認められるためには,以下の 2 つを客観的に示すものを提出する必要があり ます.

そうなんです.つまり収入が少なすぎると,もっと正確にいうと,収入が少なす ぎないことが客観的に証明できないと,授業料は免除されないんです.もうね, アホかと.馬鹿かと.

だいたいがですね,普通の大学院生の場合,定収入がある人間の方が珍くて,不 定期のアルバイトとかで食いつないでる方が多数派だと思うわけですよ(違う?). 例えば,RA の給料で食って行こうと画策していても,前期の授業料免除を申請 する時点(4月頭)には,採用が決まっていませんから,それを客観的に示すもの は何もないわけです.

この点に関するバトルは,書類を提出する学生部厚生課の窓口で行われます.つまり, 授業料免除を申請する資格があることを窓口担当者に認めさせて,書類を受理し てもらわないことには,選考の対象にすらならないわけです.これが結構大変で, 押し問答になっちゃったりするわけです.しかも皆がそれをやるから,窓口の前 には長蛇の列ができちゃったりするわけです.ぐはー.

免除の選考は半期ごとに行われます.前期分は 4 月の頭,後期分は 10 月の頭 に書類を提出します.だいたいその 2〜3ヵ月くらい前から(?),用紙が配布され 始めます.

どういうわけか分かりませんが,独立家計の場合でも,前年の親の収入を申告す る必要があります.このとき,所得証明書を提出することが要求されています. でも前期分の場合は,申請時(4 月頭)に取得できる最新の所得証明書には,まだ 前年の収入は反映されていません.だから源泉徴収票のコピーを出すことになり ます.だったら所得証明書なんか要らないじゃん,とか思うんですけどね.もめ るのが面倒なので,前/後期とも,所得証明書と源泉徴収票のコピーの両方を出 してましたけど.

親の扶養でないことの証明としては,前年以前から独立家計であれば,保険証と か所得証明書とかで明らかにできると思います.厄介なのは,修士課程までは親 の扶養になっていて,D1 の前期分を申請するときだと思いますが,親が自分を 扶養家族から外す旨を会社に申請した書類のコピーを出したら受理してもらえま した.

自分の収入に関しては,雇用先からの証明書みたいのを出してもらうのが基本と なります.前述したように RA とかで採用が決まってない場合は困っちゃうわけ で,窓口でもめちゃったりするわけですが(はい,もめました),前年の源泉徴収 票とかを出して「前年度の実績を元にした見込み額である」みたいな形で受理し たもらったことがあります.そういう手もあるということで.

あとは,「独立家計調書」とかいう,月ごとの収入と支出の内訳を書いて提出す るものがあります.めんどくせー.まあこの辺は一度書いてみれば,二回目以降 は機械的に生成できると思いますが.(だから,提出した書類はコピーを取って おくのが重要)

とかいうような必要書類を揃えて,学生部厚生課(安田講堂の下)に出しに行きます. 〆切間際になると常に長蛇の列になっているので,ある程度の時間がつぶれること は覚悟しましょう.だいたい 1 人当たり数分から,人によっては 10 分以上か かっています.最近は並列処理されるようになっているのでだいぶ改善されてい る気がしますが.

書類を提出すると,窓口担当者がその場でチェックします.バトルの開始です(ぉ. ここが頑張りどころです.ちなみに,学振の研究員に採用されてからは,極めて あっさりと受理してもらえるようになりました.まあ明らかに定収入ですから, もめる要素がないってことなんですけど.

なお,書類に不足があったりした場合でも,それだけで不受理になることはなく て,後日持って来るように言われることが多いです.つまり〆切日までにすべて の書類が揃わなくても,揃っている分の書類だけ一旦提出しておけば,不足分は しばらく待ってもらうことが可能な場合があります(ただし,それが申請資格の 根幹に関わるようなものだとダメかも).ダメもとで出してみるべし.

選考結果には二段階あって,学内での審査で決まる場合と,学内審査では「保留」 とされて,文部科学省で審査される場合があります.最終的な結果には,「全額 免除」「半額免除」「免除なし」の 3 種類があります.で,結果が確定する頃 には,既に次の半期の免除申請の季節となっています.息をつく暇もありません:-)

最近の動向として,選考はだんだん厳しくなってきているようです.私の場合は,

D1 前期 全額免除
D1 後期 全額免除
D2 前期 半額免除
D2 後期 申請し忘れて(!),全額納入
D3 前期 半額免除
D3 後期 半額免除

とかいう感じで,結局 3 年間分のうち半分くらいは払ってしまった計算になり ます.周囲の話を聞く限り,それでもまだ半額免除されているのは恵まれている 方なようです.ていうか申請し忘れてんじゃねーよ,というつっこみが入って来 そうですが,いやーこれ意外と忘れやすいんですよ.後期の場合,掲示は次のよ うな感じで出ます:

「平成13年度10月入学者入学料免除及び後期授業料免除・徴収執行猶予の出願について」

ぼーっとしていると,「えーと,10 月入学者だから,俺には関係ねーや」とか 思って読み流してしまう罠.まあ時期的にそろそろかなとか気づけよって話もあ るのですが,なんか忙しいとうっかり〆切過ぎてしまったりしちゃいがちなんで す.4 月と違って,10 月って特に何かが変わるわけでもなかったりするので. いやほんとに.注意されたし.

その他雑感

References


[up]

Shingo W. Kagami: swk _at_ kagami.org