SSH Quick Start

[English|Japanese]


このドキュメントは,1999 年当時に, rlogin, rcp などのいわゆる r-系コマンドから ssh への移行を促進するために書いたものです. 今となっては,「rlogin って何ですか? ssh なら聞いたことはあります」 とか聞かれることの方がむしろ多くなっているので, このドキュメントの存在意義はなくなって来ている気がします.


ssh(Secure SHell) は,rlogin などとほとんど同じ感覚で使え,かつ通 信の内容は完全に暗号化されるリモートログインソフトウェアです.以下,使 い方について,rlogin 等と対比しながら簡単に説明します.詳しくは ssh(1) や以下の URL などを参照して下さい.

SSH-FAQ(日本語版): http://www.vacia.is.tohoku.ac.jp/~s-yamane/FAQ/ssh/

1. rlogin の代わり

  例% ssh yourserver.example.com -l yourname

yourname というユーザ名で yourserver.example.com にログインします.

リモートとローカルでユーザ名が同じ場合は -l オプションは必要ありませ ん.

X の設定は自動的にされますので,rlogin のときのように DISPLAY を設定 したり xhost を実行したりしなくても X クライアントを実行できます.

2. rcp の代わり

  例% scp yourname@yourserver.example.com:hogedir/hoge.txt ./

yourserver.example.com にある yourname というユーザが持つ ${HOME}/hogedir/hoge.txt とい うファイルをローカルのカレントディレクトリに転送する.

  例% scp localfile yourname@yourserver.example.com:hogedir/

ローカルの localfile というファイルを yourserver.example.com にユーザ yourname として ${HOME}/hogedir に転送する.

3. xon の代わり

  例% ssh -f -l yourname yourserver.example.com xclock

yourserver.example.com で ユーザ yourname で実行した xclock をローカルのディスプレイに表 示します.-f を使っています.最後に & はいりません.

1. 2. 3. ともに,はじめて ssh でログインするマシンの場合は,

Host key not found from the list of known hosts.
Are you sure you want to continue connecting (yes/no)? 

と聞かれる場合があります.yes と答えて下さい.

4. パスワードなしでログインしたいとき

rlogin などで .rhosts ファイルを用いるのと同じように,ホームディレク トリに .shosts というファイルを用意します.書き方は.rhosts と同じで す.他人から読めないようにパーミッションを設定して下さい.

さらにもう 1 つ条件があります.正確な説明はここではしませんが,マシ ン A からマシン B にログインしようとしたときに .shosts ファイルが効 かない場合は,一度逆に B から A に ssh でログインしてみて下さい(すぐ ログアウトしてよい).次回からは直っているはずです.

5. どういう場所で使えるのか

ローカルに ssh コマンドがあり,リモートで ssh サーバが動いている場合 に使うことができます.

6. 自宅からも ssh を使いたい

自宅で PC-UNIX を使っているなどという場合は,もちろん ssh をインストー ルするだけで全く同じように利用できます.

自宅が Windows の場合でも,TeraTerm Pro に ssh モジュールを組み込む という方法があるようです.

7. せっかくだから自分の鍵を作って RSA 認証させたい

そういう要望が出るということは,あなたはもう初心者ではありません:) マ ニュアルページを読みましょう.

8. リモートログインだけではなく,メールを送受信したりファイルを転 送したりしたい

ポートフォワーディングと呼ばれる機能を使います. 要点だけまとめてみました.


Shingo W. Kagami: swk@k2.t.u-tokyo.ac.jp
$Id: index.html.in,v 1.3 2003/06/05 22:40:02 swk Exp $