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swk's log - 科研費の交付申請書

2007-04-22

* 科研費の交付申請書 [misc] 1 user

まず,以下の 2 つのファイル (MS Word) を見て欲しい.

平成19年度科学研究費補助金の交付内定について 交付の申請に係る様式一覧(様式A)−文部科学省

H19科研費交付内定時の様式(様式A)- 日本学術振興会

競争的研究資金のうち,件数や総額という点では間違いなく日本最大と思わ れる科学研究費補助金 (科研費) の交付申請書の様式である.科研費という と文科省と一般には思われている気がするが,モノによって文科省が所管し ているものと日本学術振興会が所管しているものがある.例えば私が代表者 になっているものだと,若手研究と呼ばれる種目は前者,萌芽研究と呼ばれ る種目は後者になる.

というわけで,各種書類の提出先がそれぞれ異なる.しかし書くべき内容は ほぼ同じものである.

ということを踏まえた上で,上記の 2 つの Word ファイルを見比べてみた い.ほぼ同じ書類なのに,文科省と学振のそれぞれが独立して様式を作って いるということがわかる.単に一番上の宛名の部分だけ変えれば済むだけの はずなのにである.もっと言えば,そんな部分は空欄にしておいて研究者に 記入させればいいのだから同じフォーマットでよい.すげー無駄.ああこれ が縦割行政というやつか (←ちょっと違う


というか,そもそもがである.

ここに書く内容のほとんどは,機械的に埋められることなのだ.この交付申 請書は,採択された課題の代表者が各年度の頭に提出するものであって,研 究の提案・審査のためのより詳細な書類がもっと以前に提出されている.交 付申請書に書くべき内容は,ほぼそのサブセットである.だから,この書類 の提出は本質的に形式的なものである.本来は,提案時の内容から変更があ る場合だけ提出させれば済むはずだ.(まあ,提案時の予算からは必ず減額 されて採択されるのが慣わしなので,必ず変更が生じるんだけど,そもそも その慣わし自体がどうにかならんのかという話でもある)

科研費の年度当たりの採択件数は約5万件にのぼる (H18の採択件数 (新規 + 継続) は 54500 件).交 付申請書を含めて関連書類を作成するのにざっと 1 時間かかるとすると, 日本全国で合計5万時間,つまり5年間強に相当するの研究者の時間が浪費さ れる.もちろんそれに伴って,学科事務,部局事務,大学本部,本省と膨大 な事務作業と紙の消費が発生している.そして,そんな多大な労力を費して 作成された膨大な紙の束は,実質的に新しい情報は何一つ含まない.

なんとかなりませんか?

最終更新時間: 2007-08-20 03:32


Shingo W. Kagami - swk(at)kagami.org